HOME > ●カテゴリタイトル● > PC矢板を用いた粘り強い河川堤防の開発
お知らせ 2023-10-16
当社は、国土交通省国土技術政策総合研究所から、令和3年度~令和4年度の2か年を期間として公募された委託研究(河川砂防技術研究開発)に参加し、「越水浸食に対するPC矢板を用いた一部自立型による堤防補強の有効性評価技術の研究」というテーマで研究を行い完了しました。
当研究は、近年の激甚化する豪雨災害に対し、これまで培ってきたプレストレストコンクリートの技術(=PC矢板:プレストレストコンクリート製の矢板)を活用することで河川堤防が越水した場合であっても、決壊しにくくするなどの減災効果を発揮する粘り強い構造の実現を目指したものです。
こういった背景のもと、社内においてPC矢板の設計、製造、施工に関するプロジェクトを立ち上げ、本年8月に河川堤防補強への適用を想定したヤードでPC矢板の試験施工を実施しました。打ち込んだPC矢板は当社の九州小竹工場(福岡県小竹町)で製造した溝形矢板で、3本の矢板の打ち込み完了後、引き抜きを行い、外観確認と載荷試験による耐荷力の確認を行いましたが、外観に問題は無く、所定の耐荷力を有していることを確認しました。今後、本打設試験結果を基に適切な施工方法を継続して検討し、実際の河川堤防でのパイロット施工を目指します。
溝形PC矢板 | 打ち込み試験の様子 |
当社いわき研究所で載荷試験を実施 (福島県いわき市) |