下部構造耐震補強工法
1.概要
下部構造耐震補強工は、既設の下部構造をコンクリートや鋼材等で巻立て、現行の耐震性能を確保する工法です。下部構造耐震補強工は、RC巻立工法、鋼板巻立工法といった巻立工法や、PCケーブルを使用したPC&PA工法などがあります。巻立工法は、下部構造周辺をフーチング上まで掘削する必要があるため、河川や海での施工の場合は施工方法等に配慮が必要です。
2.特徴
- RC巻立工法は、既設コンクリートの周囲に鉄筋コンクリートを増打ちし、じん性や耐力の向上を図る工法です。
- 鋼板巻立工法は、既設コンクリートの周りに鋼板を配置し、既設コンクリートと鋼板との間に無収縮モルタルやエポキシ樹脂等を充填してコンクリートと鋼板を一体化して補強する工法です。RC巻立工法よりも部材厚を薄くできます。
- PC&PA工法は、PCケーブルを下部構造の相互に張り渡して緊張し、地震時における橋脚の変形を小さくすることで竪壁のみならず基礎の補強効果も期待できる耐震化工法です。本工法の適用範囲としては、既設橋台が堅固な構造であることや橋梁の平面形状が直線とみなし得る橋梁であることなどの注意が必要です。
3.施工実績
- 一般国道251号橋梁補修工事
- 鈴田橋橋梁補修工事